2025年7月、六花亭より気になる新商品が発売された。その名も「マルセイバターサンド(生ブルーベリー)」である。
六花亭Webサイトより引用
濃厚なホワイトチョコ入りバタークリームと、みずみずしい生ブルーベリーをサクサクのビスケットでサンドしました。
とのことで、あの六花亭のフラッグシップ菓子であるマルセイバターサンドを踏襲しつつ、ビスケットの間に生のフルーツを挟んじゃったらしい。トップオブトップのお菓子にフルーツの素材の良さをさらに足すだなんて「もう一体どうなっちゃうんだ~!?!?」としか思えない。
元々のマルセイバターサンドはバタークリームとともにレーズンがサンドされている一方、こちらの生マルセイバターサンドはブルーベリーへとアレンジがなされている。レーズンの代わりにブドウの粒を挟むのはさすがにデカすぎるよね、との判断だろう。
ということはだ。マルセイバターサンドは我々が思うよりもより自由なのではないか。レーズンでもブルーベリーでもない他のフルーツをビスケットに挟んでよいのかもしれない。

これは従来のマルセイバターサンド。自由なんてないと思っていた。
それでは、「俺の生マルセイバターサンド」を作ってみよう。
つくりかた
「俺の生マルセイバターサンド」をつくるにあたり、フルーツを何種類か試してみたかったので、スーパーにて小さなフルーツ盛りを購入した。

熟し具合からわかる、堂々の見切り品
このうち、キウイ・パイナップル・いちご・みかんあたりをピックアップしてサンドしていく。このフルーツ盛りは見切り品につき、いかにもちょっとという鮮度のものや、明らかに量が足りないものもあったので、そういったフルーツは別途買い足した。

Amazon Prime Videoのバチェラーのように見えてくる
マルセイバターサンドのいつものバタークリームをそのままにしつつ、新たなフルーツとのマリアージュを愉しんでいきたい。なので、まずはサンドされているのを解体し、ひとつひとつ丁寧な手作業でレーズンを取り除いていく。

解体するとこんな感じ

マルセイバターサンド4個分のレーズンを取り除く夏の夜
こうして出来上がったマルセイバターサンド・レーズン抜きに、新たな生フルーツをサンドしていく。それが「俺の生マルセイバターサンド」だ。さっそくサンドしていこう。
パイナップル
酸味が特徴のパイナップルをマルセイバターサンドにサンドしてみた。北海道のイメージとは相当かけ離れた、トロピカルな見た目である。
一口食べて思ったのが、想定よりもバタークリームの味にパイナップルが埋もれている。パイナップル自体が熟れていたのもあるかもしれないが、想像していたほど、あのパイナップルの酸味が突き抜けてくることはなかった。
バタークリーム、強すぎる…。
キウイ
フルーツ盛りに入っていたキウイはグリーンキウイであったが、あまりにも熟れすぎていたため、ゴールドキウイを別途用意した。こちらも見た目はかなりトロピカルなイメージの一品となった。
頬張った瞬間は、トロピカルなキウイの香りと濃厚なバターのミスマッチ感に「???」となり、少々考え込んでしまった。複雑な社会情勢や物価高騰の波まで思いを馳せてしまったところで我に返り、後半の部分を食べ進めていくと、だいぶ巻き返してきた。慣れるとそれなりにおいしい。
こういう食べ物だと思えば、このトロピカル感もクセになるかもしれない。
いちご
続いて、いちごをサンド。こんなんうまいに決まってるやろ。
バターといちご。火を見るよりも明らかな組み合わせで、やはりうまい。これは商品としてあったほうが良いと思う。ただ、生のいちごの味や風味の強さでは、バタークリームに負けてしまってバランスがむずかしいとも思った。「俺の生マルセイバターサンド」の趣旨とは離れるが、生いちごではなく、いちごジャムをサンドするとめちゃくちゃうまいと思う。
みかん
最後にみかんのサンドにトライ。あふれる果汁とビスケットがマッチするのか、一抹の不安を抱えながら挟みこんだ。
……けっこうありかもしれない!みかんの酸味とバタークリームのマリアージュも申し分なし。たしかに「みかんバター」という商品も存在するもんなあ。柑橘の香りがさわやかでかなり美味しく感じた。これも練度をあげれば商品として成立しそう。
美味しさの大小としては以下のようなイメージであった。
いちご > みかん >>> パイナップル > キウイ
いちごやみかんは「俺の生マルセイバターサンド」としては十分な美味しさだったが、感動レベルには及ばなかった。商品化できそうな可能性も感じたのだが、六花亭さん…どうですかね?
早起きして本家の生マルセイバターサンドを買おう
結局、本家のマルセイバターサンド(生ブルーベリー)が、計算されつくしていて一番美味いのだ。

本当に生のブルーベリーがサンドされている スタンダードなマルセイバターサンドのクリームともちょっと違うように思う
これこれ。商品化された商品って偉大。ブルーベリーの酸味や果汁とバタークリーム・ビスケットのバランスがビタっとはまっている。本家本元のマルセイバターサンドにはないフレッシュさ。これなんすよね。
午後の遅い時間に買いに向かっても、すでに売り切れていて、冷蔵ケースが空になってしまっていることが多い。いつもよりちょっと早起きして、早めに店舗をチェックするのがオススメだ。
もし万が一手に入らなければ、みかんやいちごをサンドしてみてはどうだろうか。レーズンを取り除く作業がかなり面倒だが…。
結論:生マルセイバターサンド、要チェック!