まずはこの写真を見て欲しい。
ぱっと見、募金活動の写真だ。
しかしよく見て欲しい。
僕が持っているのはピクルスの瓶詰めである。
そう、正確にはこの写真は「ピクルスの瓶詰めを持って立っている黄色いTシャツの男性」の写真なのだ。
黄色いTシャツを着ていると、なぜだかチャリティー感がすごい。
いろんな場所で立ってみる
せっかくなのでいろんな場所で立ってみた。
体育館の前。
建物のあいだ。
講堂の前。
どこに立ってみてもチャリティーにしかみえない。
しかし、おしなべて人がいないのがシュールだ。これはチャリティー活動として果たしてどうなのか。
でも安心してほしい、これ、チャリティーじゃないから。
いっそのこと生活してみる
いっそ生活してみよう。
この格好にぴったりの財布を買ってきた。
これだ。
買った後からハンマーで壊して開けるタイプのやつだったことに気づいてとても困ったが、なんとかツメを曲げて、財布として日常使いできるデザインにした。だって僕、天才じゃん?
①ごはんを食べる
お腹が空いたので、ごはんを食べることにした。
列に並ぶチャリティーの人。
支払いは財布から。
…出しにくい!
この財布、みなさんが思っているだろう通り、めちゃくちゃ扱いにくい。お金を出すとき、5円玉がライスに乗っかってしまって「「あっ」」と、レジの方と顔を見合わせてしまった。
それはそうと、背徳感がすごい。
ぱっと見、募金で私腹を肥やしているやつである。周りからの視線がとても痛かった。
でもよくよく考えて欲しい。僕は単なる「変な財布を持ってキーマカレーを買っている、黄色いTシャツの男性」なのだ。
②パチンコに行く
チャリティー感丸出しでパチンコに行ってみたらどうなるだろう。
こうなる。
行ってきます。
……
すりました。(心なしかうなだれて見える)
ありえないほど早くすった。パチンコは射幸心をあおる遊びだというが、全く射幸心も煽られずに店を後にした。
パチンコはきっと、前世で徳を積んだ人のする遊びなのだろう。
もう背徳感というより、恥が勝った。それに、まとまったお金がなくなって焦る。
黄色いTシャツは恥ずかしい
生活してみて思ったが、全面が黄色い生地のTシャツを着ていて過ごすのはやはり恥ずかしい。すれ違う人々が、ことごとく二度見してくる。逆ウォーリーをさがせ状態だった。
ところがどっこい、こんなに目立つTシャツを着ていても、チャリティーでは恥ずかしくないだろう。
おそらく、「いいことをしている」という自信が恥に勝っているからなのだろう。
次の給料日にでも、募金してこようかな。
皆さんも、ぜひ。