さあ、クラフトビールをジャケ買いしよう!-クラフトビール初心者のジャケ買いレポ-

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特集

メーヴェ 1本目:Let’s Play ! (Level Beer)

メーヴェ じゃあ、私のビールを紹介しますね。アメリカにあるLevel BeerのLet’s Play !っていうビールなんですけど。可愛くないですか!?

一同 (笑)

メーヴェ これ、もう見てすぐわかるように、デザインがパックマンなんですけど。私、昔パックマンの携帯ゲーム機持ってたんで、凄く懐かしいなって思って。

竹原 パックマンだけ出来るやつ。

メーヴェ そうです(笑) で、このアイコンが、ホップと、水と、酵母と、大麦で、ビールの素材になってるんですよ。

メーヴェ 味は、苦みが強めで後味はすっきり、ホップが効いた華やかな香りが特徴ですね。私の好みの味でした。このビールは、ドライホップドピルスナーっていうスタイルで。ピルスナーは、チェコのピルゼン市が発祥なんですね。

新田 チェコのビールだったんだ。

メーヴェ 本来は、そのピルゼン市で作られたビールのみをピルスナーと呼ぶんです。だから、他の街で作っているピルスナータイプのビールは、ピルスとか綴りを変えてpilsener(正しくはpilsner)と名乗っています。……まあ、今はそこまで厳密なルールって程ではないんですが(笑)

竹原 そんなシャンパンみたいな決まりが……。

メーヴェ 実は、日本の大手ビールのほとんどは、ピルスナーなんです。

一同 へぇー!

メーヴェ 名前に聞き馴染みはないかもしれませんが実はみんな普段飲んでるんですよ。

竹原 じゃあ、初めてクラフトビールを飲もうと思ってる人は、ピルスナーを選んだら、いつも飲んでいる大手ビールに近い味で飲めるって感じ?

メーヴェ んー、近いといえば近いですが、日本の大手ビールはホップをガンガンに効かせる感じではないので、やっぱりちょっと違うとは思います。プレミアムモルツやエビスは近いかも。

新田 勉強になるわ……。

ジーン ホントに解説のお姉さん呼んだの正解でしたね。

 

 

8bitテイストの可愛いパッケージが特徴のLet’s Play !
ステージ開始時のあの有名なBGMが脳内に流れてくるようですね。
Level Beerでは他にもマリオの1-1をモデルにしたGame On ! など、遊び心満載の缶を多く出しています。

ちなみに、パックマンは現在Googleブラウザ上で無料でプレイ出来ます。
久しぶりにやってみるとシンプルながらやり込みがいのあるゲームデザインで、思わず熱中してしまいます。
このビールを片手に、あなたもハイスコアを目指してみては?

 

 

 

メーヴェ 2本目:毬志 (京都醸造)

メーヴェ 私の2本目は、京都醸造の毬志(まりし)です。

竹原 日本のビールだ!

メーヴェ これは、ベルジャンブラックIPA、つまり、ベルギーのIPAですね。ポーターとかスタウトとは別の黒ビールです。

新田 京都でベルギーでインディアで……情報量が多いっ……!

メーヴェ この毬志は、毬男(まりお)と毬子(まりこ)の弟なんですけど。毬一族の中でも最も自立した一人で、周りからの評価なんて気にせず我が道を突き進んで育ちました。

新田 え、急になんの説明?

メーヴェ 毬男に似た非常に大胆なホップの特徴を持ちつつもひと際の個性を放つ毬志。しかしその見た目に騙されてはいけません! 彼は確かにそのすべてがIPAであり、皆さんのホップに対する欲求を十分に満たしてくれることでしょう……って、公式サイトに説明が書いてあります。

竹原 キャラ説明と思って聞いてたら急にビールの話にカーブ切ってきた。

新田 こういうのって、どこで買うの?

メーヴェ 私はいつもオンラインストアで買いますね

新田 うわぁぁあああああ!!!

竹原 ずっこけちゃった(笑)

新田 私、ネットショッピング出来ないのよ……ここ数年でクレカ払いを覚えたくらい……。

竹原 時代の流れに取り残されている(笑)

メーヴェ 私はいつも、オンラインストア見ながら「このビール可愛い!」って思ったやつを買ってます

ジーン そういうジャケ買いの仕方もあるんですね……。

メーヴェ 同じシリーズの毬子ちゃんも可愛いんですよね。今は売り切れになっちゃってるんですけど。

ジーン 推しキャラがいるんですね。

メーヴェ ちなみにこの毬一族の名前の由来なんですけど、マリハナっていう……

竹原 マリ……え、それ入れて大丈夫な……

メーヴェ 大丈夫な奴です!! 毬花はホップの雌株の一部で、これがビールの原料として使われます。キュウカとも読むそうですね。

メーヴェ あと、ホップはアサ科の植物なんで、どっちかっていうと大m

ジーン それ以上いけない!

 

 

キャラ設定と味とマリハナと、非常に情報量が多い一本。
筆のような絵のタッチは月並みな感想ですが京都っぽさを感じさせます。
こういうシリーズものは、コンプリートして部屋に飾りたくなりますね。

ところで、こういう創作キャラクターと商品をリンクさせる手法、なんとなくですけど日本っぽい気がします。
「このキャラ……推せる!」という理由でビールを買ってみるのも面白いかもしれませんね。
OTAKUの国、NIPPON!

 

 

 

新田 1本目:僕ビール君ビール (ヤッホーブルーイング)

新田 じゃあ、私のビール紹介しますね。いやーもう……可愛くて

一同 (笑)

メーヴェ 大事なところですね(笑)

新田 こういう可愛いデザインって、可愛い味がする……いや、ちょっと頭悪い言い方だけど(笑)

竹原 言いたいことはなんとなく伝わります(笑)

新田 こう、コンセプトとしては女性向けなのかなって思って。香りや口当たりがよくて飲みやすいビール、みたいな。で、実際に飲んでみて、飲みやすかったです。

竹原 予想通りだったんだ(笑)

新田 あとこれ、パッケージに「ハッとする香り。これが僕らのビール。」っていうキャッチコピーと……

新田 「いいエンディングがここからはじまる。」って、ちょっとメメントモリ的な文章があって。

一同 (笑)

ジーン 「エンディング」って言い方なんか意味深で良いですね(笑)

竹原 これは、このかえるちゃんが故郷を捨ててエンディングに向かってるんですかね?

メーヴェ いや、でもそれだとかえるちゃんは街に背を向ける形になりませんか?

新田 そう。だから、この街に向かっているんだと思うんだよね。で、そう考えると、この青い街が……

新田 死の街

一同 (笑)

竹原 「旅」と「エンディング」を重ねられると、もうね(笑)

メーヴェ 流石に深読みな気もしますけど(笑)

ジーン 一日の終わりとか、週末とかってことですかね(笑)

メーヴェ こういう風に文章が書いてあるビール、私は見たことないですね、面白い。

新田 だから「コンセプト」を相当大事にしているってことだと思うんだよね。味は、リラックス感というか、それこそ一日の終わりに飲むようなビールって感じではあった、確かに。

メーヴェ ヤッホーブルーイングのビールは手に入れやすいしクラフトビールの入り口として買う人が多くて、会社もそれを狙っているんだと思いますね。だからこういう風に情報をたくさん書いているのかな。

竹原 パッケージも可愛くてパっと手に取りやすくて良いですね。

 

可愛いかえるちゃんと妙な物悲しさを感じる文章から、どこか物語性を感じてしまう僕ビール君ビール。
CDのジャケットでいうライナーノーツのような文章が、味とは別の方向で深みを出していました。
果たして、かえるちゃんの旅はどんなエンディングに向かうのか……。
ビールに対するレイヤーが一つ増えた、貴重な体験でした。

なお、これらの考察はあくまで我々の勝手な妄想ですので、その点はご了承ください。
終わりを表す言葉からすぐ「死」を連想するのはオタクの悪い癖です。

 

 

 

新田 2本目:YONA YONA PEACE (ヤッホーブルーイング)

新田 じゃあ、2本目いきますね。

竹原 今日最後のビールですね。お願いします。

新田 このビールも、ラベルにコンセプトが……あっ!

新田 ぼかされちゃった。

一同 (笑)

竹原 テレビの提供画面みたいになってますけど(笑)

新田 コンセプトが「今夜も世界は少し平和になる」で、名前がYONA YONA PEACE。

ジーン ビールに託すには少し重いコンセプトじゃないですか(笑)

新田 飲んだ印象としては、夜感があるというか、味が濃い目でごくごく飲むようなタイプではないですね。

メーヴェ さっきの僕ビール君ビールのパッケージにも月がありましたけど、これは逆向きなんですね。

新田 ん? いや、かえるの方は地球から月を見てて、よなよなピースは地球の外から見てるから……。

ジーン 実際に欠けてる向きは同じですね。

メーヴェ もしかして、同じ世界……?

新田 どうなんだろう……でも、何かしら意味があって配置しているとは思うんだよね……。

竹原 これ、カードゲームのフレーバーテキストみたいに、ヤッホーブルーイングのビールを集めたら徐々にストーリーが見えてくるやつかも……。

ジーン ヤッホーブルーイングも、こんな風に解釈されるとは思ってなかったでしょうね。

 

先ほどの僕ビール君ビールと意外なつながりを見せてきたYONA YONA PEACE。
月を背にして死の街に向かうかえるちゃんと、それを地球の外から見下ろす月
味も、すっきりした飲み口の僕ビール君ビールに対して、YONA YONA PEACEはしっかり濃い目の味付けでした。
果たしてこの対比からどういったストーリーが紡がれるのか

ちなみに、同じヤッホーブルーイングの「水曜日の猫」や「インドの青鬼」にはそれぞれイメージソング(コラボソング)が存在します。
このコンセプトの詰めよう、脱帽です。

なお、繰り返し申し上げますが、上記の考察はあくまでも我々の勝手な妄想です。
キミもヤッホーブルーイングのビールを飲んで、自分だけのオリジナルストーリーを紡いでみよう!

 

 

 

終わりに

さて、合計8本のビールを紹介してきましたが、気になるビールはあったでしょうか?
集合写真を見ると、なんとなくそれぞれのチョイスの傾向が見える気がしますね。

お酒について味以外の部分をこれだけ語り合ったのは人生で初めての体験でした。
一人一人が選んだジャケットの推しポイントをちゃんと持っていて、話を聞いていくうちに「あー、良い、それ今度買ってみたいな」という気持ちをバシバシかき立てられました。
個人的にはCosmos(ジーン 1本目)が気になります。
キラカードみたいに光るラベル……実際に見てみたい……。

ちなみに、ラベルは剥がせるものもあり、ステッカーとして使うのもオツなんだとか。
僕は以前書いた記事で購入したアーケードコントローラー hitBOX に貼ってみました。

 

普段何気なく飲んでいるビールですが、ふと視野を広げてみるとそこには気付かなかった魅力的な世界が待っていました。
まだまだ奥深いクラフトビールの世界。
その一歩目を、あなたもジャケ買いで踏み出してみてはいかがでしょうか?

 

 

あ、ものによってはラベルがハチャメチャに剝きにくいのでステッカーを作る際は気を付けてください。

竹原

埼玉から北海道に来た人。
役者をする人であり、脚本を書く人でもある。
短編演劇が好きで餓死が嫌い。

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